
中東情勢の緊迫化や米国の関税政策の影響を受け、建設機械メーカーのコマツは収益環境の不透明感が強まっている。こうした逆風の中で、同社は2026年度以降の戦略を練り直しており、新たに就任したCFOがその全容を明らかにした。
新CFOはインタビューで、「短期的な変動に一喜一憂せず、中長期的な成長を見据えた投資を継続する」と述べ、経営の安定性を強調した。特に、脱炭素関連技術や自動化システムへの投資を加速する方針を示した。
注目されるのは、「3年でフリーキャッシュフロー1兆円」という目標の真意だ。CFOは「これは単なる数字目標ではなく、事業の質を高め、株主への還元余力を生み出すための具体的な指標」と説明し、成長投資とのバランスを重視している。
株主還元については、安定した配当の維持と機動的な自社株買いを組み合わせる方針。CFOは「株主の皆様には長期的な視点で支えていただきたい。そのために、財務規律を守りつつ、還元策を充実させる」と語った。
今後は中東の地政学リスクや貿易摩擦の動向が業績に大きく影響する可能性がある。コマツはこれらのリスクを織り込みつつ、新CFOの下で成長と還元の両立を目指す経営が問われている。