
5月12日、日経新聞電子版などが、ニデック(旧・日本電産)で部品の品質不正が行われていた疑いについて報じた。同社がコスト削減を目的に、顧客に無断で仕様変更を行っていたという問題は、業界全体に衝撃を与えている。
東洋経済では、この問題を2022年11月1日付の記事で詳細に報じている。当時から一部の関係者は懸念を表明していたが、今回の報道で改めて注目が集まった。
記事の中で特に問題視されているのは、モーターの核心部品である巻線に関する仕様変更だ。巻線はモーターのステータ(固定子)内部に使用されるコアな部品であり、その材料変更は製品性能に直結する。
「材料の変更により、モーターの特性も悪化する。伸び率が変わり断線率が高いので、巻線的に断線が多くなり、切れかかりのものが流出するリスクが上がると考えている」――この指摘は、品質管理体制の根幹を揺るがすものとして看過できない問題になりそうだ。
ニデックは精密モーターで世界首位を誇る企業であり、今回の不正発覚は同社の信頼に大きく影を落とす。今後の調査結果次第では、取引先や規制当局からの厳しい対応が予想される。