
チェーンソーで切り込んだ木彫表現で知られた彫刻家で武蔵野美術大名誉教授の戸谷成雄(とや・しげお)さんが15日、肺炎のため死去した。78歳だった。葬儀は近親者で営んだという。後日、お別れの会を開く予定だ。
戸谷さんは長野県生まれで、愛知県立芸術大で学んだ。彫刻とは何かを追求し、1980年代からチェーンソーで木の表面を切り刻み、灰を塗り込める「森」シリーズを展開した。切り込んだ柱状の立体を並べる表現などを手がけ、日本の現代彫刻を代表する一人と目されていた。
88年には国際美術展のベネチア・ビエンナーレで日本代表の一人となった。芸術選奨文部科学大臣賞なども受賞している。その独自性の高い表現は国内外で高く評価された。
現代彫刻界に大きな足跡を残した戸谷さんの功績は、多くの後進に影響を与えた。武蔵野美術大では長年にわたり教鞭をとり、次世代の芸術家育成にも尽力した。
今後の詳細な情報は、遺族や関係者からの発表を待ちたい。改めてご冥福をお祈りしたい。