
新生活シーズンを迎え、多くの新社会人が期待と不安を胸に一歩を踏み出した。企業の多くはAI活用に注力しており、業務効率化のために生成AIの導入を急いでいる。新卒社員にもAIの活用を求める企業は少なくなく、すでに就職活動で生成AIに触れた人もいる。しかし、個人利用と企業利用では前提条件が大きく異なる。
本連載「1週間後に生成AIで恥をかく新入社員」は、新入社員「ニイジマ」がAI活用の地雷を踏む様子を4コマ漫画で描く(原作:ITmedia NEWS編集部吉川大貴、画:庶務課)。主人公のニイジマは自称スーパー新人で、懇親会で経営者の名言を引用した自己紹介を試みる。だが、その情報は生成AIが誤って出力したものだった。
テキスト生成AIには「ハルシネーション」と呼ばれる問題がある。これは誤った情報をもっともらしく出力する現象で、AIとWeb検索を組み合わせたサービスでも完全に防げない。さらに、AIが出力した情報そのものではなく、人間がその解釈を誤るケースも発生する。ニイジマの失敗は、まさにこの解釈ミスに起因する。
ハルシネーションを抑止する仕組みとして、事前に信頼できる情報を参照させる方法や、検索結果と組み合わせるサービスがある。しかし、それでも最終的には人間による適切なレビューが欠かせない。AIの出力をそのまま信用せず、出典や論理の整合性を確認する習慣が必要だ。
企業で生成AIを活用する際は、個人利用以上に注意深い姿勢が求められる。新入社員だけでなく、全社員がAIの特性を理解し、誤った情報を組織内で広めないための仕組みづくりが急務である。本連載は、その初歩を笑いと共に学べる教材としても注目される。