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自民党の中谷元・前防衛相は4日、台湾・台北で講演し、7月に中国で施行された民族団結進歩促進法を巡り、「極めて強く憂慮する」と述べた。同法は「中華民族」の団結に反する言動について、海外の団体や個人にも法的責任を追及できると規定。外国人の海外での言論に対し、中国政府が刑事管轄権を主張する恐れもある。帰国後、産経新聞の取材に応じ、「今の時点で対応しないとますますエスカレートしていくのではないか」と懸念を示した。
中谷氏は、中国の「越境弾圧」などを問題視する「対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)」の共同議長を務めており、台湾外交部(外務省)と民間シンクタンクが共催した国際フォーラム「ケタガラン・フォーラム」に頼清徳総統らとともに登壇した。
講演で中谷氏は、中国当局が海外に逃れた少数民族や民主活動家らを威圧する行為を「越境弾圧」と位置付け、「脅威は消えるどころか、中国政府の手によって法律という形を与えられるに至った」と警告。「少数民族への同化政策と迫害強化が懸念されると同時に、域外適用がもたらす主権の侵害について、極めて強い憂慮を抱いている」と訴えた。
民族団結法の施行から5日後、台湾ではジャーナリストの矢板明夫氏が講演直後に襲撃された。容疑者の男は中国籍の香港人で、矢板氏は中国の軍事的威嚇などについて積極的に言論活動を展開。台湾外交部はこの事件を同法初の「越境弾圧暴力事件」と非難している。
フォーラムに登壇した林佳竜外交部長(外相に相当)は、同法について、権威主義による「赤色テロ」の輸出に法的根拠を与えるものだと指摘した。