
ウクライナが空軍の中核として導入を進めるスウェーデン製戦闘機「グリペン」が、ロシアとの戦争で実戦投入される見通しとなった。ロシアの脅威を想定して設計された同機にとって、本格的な実戦で初めて性能が試されることになる。
ウクライナは欧州連合(EU)の900億ユーロ(約16兆7000億円)規模の融資のうち25億ユーロを充て、新型グリペンEを20機購入する。さらにスウェーデンから旧型16機の供与も受ける予定で、ウクライナの都市を守る新たな有力戦力となる見込みだ。契約規模は最終的に新型150機まで拡大する可能性がある。
実現すれば1年以内にもグリペンがロシア軍機と対峙する可能性がある。これまで性能を高く評価されながら、高強度戦闘で性能が証明されたことのない同機にとって、今回が初の本格的な実戦投入となる。
グリペンはロッキード・マーチン製F35と比べるとステルス性能や航続距離では劣る。一方、ロシアの攻撃を受ける国家での運用を前提に設計されており、過酷な環境でも運用できる高い信頼性を強みとしている。(ロイター)
この実戦投入は、グリペンの真価を問う試金石となる。ウクライナの防空能力強化に大きく貢献する可能性がある一方で、想定外の課題も浮き彫りになるかもしれない。軍事専門家の間では、実戦データの収集が今後の戦闘機開発に重要な示唆を与えるとの見方も出ている。