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韓国ソウルの小学校で、校外学習中の死亡事故をきっかけに教員が有罪判決を受けたことで、修学旅行や遠足の取りやめが急速に拡大している。ソウルでは修学旅行が「事実上消滅した」(KBSテレビ)と指摘され、李在明(イジェミョン)大統領は学校側の「責任回避」を批判し環境改善を指示したが、教職員団体の反発は大きい。
ソウルに住む女性公務員(42)の8歳の娘が通う小学校では今春、学校行事の遠足が中止になった。代わりに、給食を学校の校庭で食べ、持ち寄った菓子の交換を楽しむイベントに変更されたという。「もちろん子供を遠足に行かせてあげたいが、連れて行ってくれる先生がいない」。女性はそう嘆く。
ソウルでは、ここ数年で、遠足行事が激減した。市教育庁によると、2023年には市内の98.8%、ほぼすべての小学校で実施されていたが、25年には51.1%まで半減。今年は約26%まで減少する見通しだという。
宿泊型の修学旅行を行う学校はさらに少なく、市内の小中高校1331校のうち、予定があるのは昨年の562校(42.2%)から、今年は231校(17.4%)に減少。小学校に限ればわずか5.0%にとどまる。
学校側が校外学習に二の足を踏むようになったきっかけは、22年に東部・江原道(カンウォンド)の束草(ソクチョ)で起きた校外学習中の小学生死亡事故だった。目的地で6年生の児童らを降ろしたバスが移動する際、引率の列から離れて歩いていた児童がこのバスにひかれ、死亡した。検察当局はバスの運転手に加え、業務上過失致死罪で引率の担任教師も起訴した。
裁判所は25年2月の1審判決で、児童らの移動に先頭にいた教師が1度しか後方を振り返らなかったとして、注意義務違反を認定。執行猶予付きの禁錮刑を言い渡した。上訴審で量刑は減軽されたものの、教師の有罪認定が確定した。
この判決が教員の間で「過度の責任」への懸念を強め、校外学習の中止が拡大した。李在明大統領は旅行実施に向けた環境改善を指示したが、教職員団体は「負担が過大」と反発し、ソウルの教育現場で修学旅行の存続が依然として厳しい状況にある。