
マクセルは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が運営する「JAXA宇宙技術実証加速プログラム(JAXA-STEPS)」において、「宇宙機ミッションを最大化する高耐熱全固体電池の開発実証」をテーマとして提案し、選定されたと発表した。このプログラムは官民にとって必要な将来ミッション・技術を小型衛星で迅速に実証する枠組みであり、マクセルはJAXAと共同研究を始める。
JAXA-STEPSは、官民にとって必要な将来ミッション・技術を、小型衛星を活用してクイックかつタイムリーに実証することで、研究開発の牽引・加速を図るプログラムだ。マクセルとJAXAは本テーマの共同研究を開始し、温度管理設備を最小限に抑えた小型衛星の「機体全体の軽量化」および「設計自由度の向上」の両立をめざす。
近年、人工衛星の打ち上げ数の急増とミッションの長期化を受け、機体の軽量化・高性能化および長期間の安定稼働への対応が喫緊の課題となっている。マクセルの全固体電池は、100度以上の高温でも高い安全性を維持できる特性を持ち、従来のリチウムイオン電池に比べて温度管理の負荷を大幅に低減できる。
マクセルは、車載用リチウムイオン電池の知見を活かし、宇部マクセル(UBEとの合弁会社)などと連携して全固体電池の実用化を進めてきた。今回のJAXA-STEPS選定により、宇宙分野での技術実証を加速し、将来的には民生品への展開も視野に入れている。
同社は、全固体電池の量産技術の確立を急ぐとともに、宇宙用電池としての信頼性評価を進める。JAXAとの共同研究を通じて、小型衛星の設計自由度を高めながら軽量化を実現し、宇宙ミッションの多様化に貢献する方針だ。