
ファイブアイズ(英米豪加新の5カ国情報機関)は5日、中国の軍事情報機関が求人サイト「Indeed」やビジネスSNS「LinkedIn」を通じてスパイを募集していると発表した。報酬は報告書1件につき数百万円に上ることもあり、「PayPal(ペイパル)」などのオンライン決済で支払われているという。西側のオンラインサービスを積極的に活用する中国の情報活動の実態が浮き彫りになった。
発表によれば、中国の情報機関員は海外に拠点を置く人材紹介会社やコンサルティング会社を装い、外交・防衛分野の分析員を募集する偽の求人広告を掲載。応募者にはまず、対中関係やインド太平洋の安全保障をテーマとする「お試しの報告書」の提出を求める。
次に、より機密性の高い情報を求める段階に移行し、連絡手段を暗号化メッセージアプリに切り替える。報告書1件につき数万円から数百万円の報酬が、「PayPal(ペイパル)」などのオンライン決済で支払われる仕組みだ。
標的は、機密情報の取り扱い資格を有する政府・軍関係者のほか、研究者、記者、シンクタンク職員らである。
ファイブアイズは声明で、公開情報であっても他の機密情報と組み合わせれば、構成国の政策や軍事戦略全体の把握につながり、前線の要員の生命を危険にさらす恐れがあると警告。既に特定された協力者らは刑事訴追や解雇、機密情報取り扱い資格の剥奪などの処分を受けたとしている。