
ボクシングのダブル世界戦が2日、東京ドームで行われ、世界スーパーバンタム級4団体タイトルマッチで統一王者の井上尚弥(大橋)が元世界バンタム級2団体統一チャンピオンの中谷潤人(M・T)に3―0の判定勝ちを収め、防衛に成功した。
5万5千人の大観衆で埋まった東京ドームで、井上は4団体統一王者の強さを存分に発揮した。32戦全勝同士の日本人対決を制し、史上最長となる世界戦の連勝記録を「28」に伸ばした〝モンスター〟は「きょうは勝ちに徹する試合。『今夜勝つのは僕です』という闘いを実行しました」と満足げに語った。
身長で8センチ、リーチでも3センチ自身を上回る相手に対し、序盤から巧みなステップで懐に潜り込み、着実にパンチを当てた。中谷の鋭いカウンターはすんでのところで何度もかわし、ラウンド間に映像が流れるたびに東京ドームにはどよめきが起きた。終盤は中谷の反撃に押される場面もあったが、時折変則的な動きを見せて相手に警戒心を解かせず、最後まで主導権を渡さなかった。
昨年3月、中谷に対戦を直接呼び掛けて実現した「世紀の一戦」。〝ネクストモンスター〟の異名を持つサウスポーを一目置いていたからこその行動だった。対戦を受諾した中谷にはリング上から感謝を口にし、「本当に気持ちの強いファイター。この勝ちには価値がある」と勝利の喜びをかみしめた。
今後については「少しゆっくり休ませてください」と明言を避けつつ、「またみなさんが燃えるようなファイトをしていきたい。次はKOする試合を見せられると思う」と威勢よく話した。