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台湾で「ゾンビたばこ」こと違法薬物エトミデートの乱用が急拡大し、それに起因する重大な交通事故が多発している。政府は薬物規制と交通違反罰則の大幅な強化に着手したが、その背景には複雑な社会事情と政治的思惑が存在する。
エトミデートは元々麻酔薬として開発されたが、現在は違法に流通し、使用者が意識を失い恍惚状態となることから「ゾンビたばこ」と俗称される。特に若者の間で急速に広がり、SNSを通じた密売や使用が後を絶たない。
実際、エトミデート使用下での運転による死亡・重傷事故が相次ぎ、2023年だけで関連事故件数は前年比2倍に増加。警察当局は取り締まりを強化しているが、薬物の快速な入手経路や隠蔽手法の進化に苦慮している。
これに対し台湾政府は、エトミデートを第3級毒物に指定し、所持・使用に対する罰則を最高懲役7年へ強化。さらに、薬物運転の罰則も厳罰化し、死亡事故を起こした場合には懲役10年とする法案を立法院に提出した。
背景には、若者の薬物乱用防止策の不足や、2024年の総統選挙を控えた与党・民進党のアピールがある。野党からは規制強化だけでは不十分で、教育や治療支援の拡充が必要との批判が上がっている。