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戦前・戦中に国民道徳の根本を示した「教育勅語」。広島市の松井一実市長は平成24年から職員研修で一部を引用してきたが、今年は自らの講話を中止し、勅語に言及しなかった。引用をめぐっては一部メディアや左派団体から激しい批判があり、外圧に屈した格好だ。
「考え方は変わっていません。揚げ足を取らないでください(中略)もうこれ以上、この質問はしないでください」
3月27日の記者会見で、松井氏は突然怒気をはらんだ声で質問を遮った。この日、地元の中国新聞が「教育勅語の引用見送り」を報道。各社記者は松井氏本人から裏取りをする必要があった。
松井氏は事実関係や方針転換の理由を明かしたが、朝日新聞記者から自身の信念について改めて問われると、冒頭の言葉を使って反論した。
ある市関係者は「散々使うなと批判しておきながら、止めるとなれば、『内心にまで踏み込むのか』と言いたかったのだろう」と松井氏の胸の内を代弁する。松井氏は5選出馬が噂される中、今回の判断が政治的な影響を及ぼす可能性もある。