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大学生のとき、災害心理学の授業で衝撃的な話を聞いた。大規模施設での火災では、「なぜこんなところで?」という場所で小集団が死んでいることがあるという。
その理由は、「火事だ!」とパニックになったとき、「こっちだ!」とみんなを導くリーダーシップを発揮する人が現れる。その頼もしさについていく人もいる。
ところが、どちらに逃げたらいいか知っているわけではない場合もあり、無闇に強引に進んでいった結果、おかしなところで死んでしまうことに。リーダーシップというのは、みんなをまとめ、導く力のことであって、正しい結果に導けるかどうかは、また別なのだ。
それ以降、リーダーシップのある人には気をつけようと思っていた私だが、それでも2019年、サッカーのアルゼンチン代表チームの監督にスカローニが正式就任したときには、「こんな人で大丈夫?」と心配になった。
いつも不安そうな顔をし、頼りなく、すぐに泣く。他の監督はどの国でも、「オレの言うことは絶対」という強烈なリーダーシップを発揮する人ばかりで、差がすごかった。