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鈴木憲和農林水産相は22日、閣議後の記者会見で、愛媛県が開発した高級かんきつ「紅プリンセス(愛媛果試第48号)」の苗木が中国に流出した可能性がある問題などを踏まえ、育成者権限の保護管理を行う専門機関を立ち上げる意向を示した。
紅プリンセスは愛媛県が2005年から開発を進め、22年に品種登録、25年3月に本格出荷を始めた。同年、農水省が種苗を扱うネットサイトで、中国名で紅プリンセスを意味する「紅公主」など類似名で販売されていることを確認し、県が対応を進めている。
鈴木氏は、愛媛県の中村時広知事から、実態把握と今後の対策への支援を要請されたことを踏まえ、「同品種の品種登録を中国に出願中」と説明。農水省は、県が中国の法律に基づいて証拠の収集や警告状の送付、訴訟などを行う場合に、必要な支援を行うという。
海外との契約の締結や訴訟を行う際、育成者権を持つ者にとって、語学や法令の専門知識などが負担になっている実情がある。鈴木氏は、「当事者に代わって、権限を保護する専門性のある管理機関を、遅くとも8月中までに立ち上げたい。日本の優良品種の海外での無断栽培を抑止しつつ、ライセンスを通じて海外からの稼ぎにつなげていく」と強調した。
苗木の海外流出によるこれまでの最も大きな損失例として、シャインマスカットの年間約200億円弱がある。鈴木氏は「優良品種が海外に流出し栽培が広がった場合、輸出機会の喪失、海外ライセンス収入の逸失が生じる可能性があることから、特に新たな種苗では深刻な問題」だとの認識を示した。