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国内173店舗、海外1店舗を展開する「スーパーホテル」の創業者、山本梁介会長(83)は、一代で全国有数のホテルチェーンを築きあげた起業家だ。ただ、50代半ばで第1号店を出すに至るまで、祖父の代からの家業をたたむ挫折と、バブル崩壊で経営に行き詰まるという大きな苦難も味わっている。
「人を感動させるには、そこまでやるか、ということをやらなければならない」。波乱に満ちた経営者人生から生まれた哲学を聞いた。
ITを活用して鍵を無くし、チェックアウトもいらないシステムのビジネスモデル特許を取得した。また、客室に電話を置くことをやめるなどローコスト経営を徹底。同時に、安眠できる枕の開発、温泉の併設など顧客満足度を追求した革新的な取り組みでビジネス客に支持されてきた。
「不動産賃貸事業を営んでいました。ただ、安定はしているけれど刺激が少ない。何か新しいことをしたいと思っていたとき、アメリカで女性の社会進出が増えたのに伴い、独身の人が増えていることを英字新聞で知りました。日本にもそういう流れがくるぞ、と直感して単身者向け賃貸マンションの管理、運営を手掛けることにしたのです」
「次にウイークリーマンション事業を始めたのですが、ある日、東京の会社から内容証明が届き、『ウィークリーマンション』の商標登録を取っているから、その名前は使えないと通告してきた。そこでマンション管理のノウハウを生かせるホテル事業への移行を考えるようになりました。ただ、そうこうしているうちにバブル崩壊が起きた。そうすると、それまで頼んでもないのに大金を融資してくれていた銀行からは一斉に返済を求められ、結局、マンションの土地と建物をほとんど整理することになってしまったのです」