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自民党が防衛力強化の財源として所得税の増税を令和9年1月に実施する方向で検討していることが判明した。現行の所得税額に1%を付加し、約2000億円を確保する計画だ。安全保障環境の悪化を受け、結論の先延ばしは不可能との危機感が背景にある。連立政権を組む日本維新の会の内部では意見が割れており、与党間協議の行方が注目される。
自民党の小野寺五典税制調査会長は同日夜、党本部での会合後に報道陣に対し、所得税増税について出席者から「異論は出なかった」と強調した。
防衛増税を巡り、政府・与党は令和5年度税制改正大綱に所得、法人、たばこの3税で9年度に1兆円強の防衛財源を確保すると明記。法人税とたばこ税は8年4月からの増税が決定したが、所得税だけは決まらず「最後のピース」となっていた。
昨年の7年度税制改正時は「手取り増」への国民の関心の高まりを背景に、増税時期の決定は不可能と判断した公明党の提案で判断を先送りした。
その後、安保重視の高市早苗政権の発足を前に公明は連立を離脱。新政権の支持率は高く、自民は国民の理解を得られると判断した。
ただし、国民向けの説明は丁寧に行う必要がある。現行所得税に1%を付加する一方、復興特別所得税を1%引き下げるため差し引き税率は変わらないが、復興特別所得税の課税期間は延長されるため長期的には負担増となるからだ。
歳出改革を重視してきた維新の一部には慎重論もある。梅村聡税調会長は5日の税調会合後「賛否両論ある」と明かした。与党内で足並みをそろえられるかが焦点となる。