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皇室典範改正案が10日、衆院を通過した。同案は「女性皇族が婚姻後も皇族身分を保持」と「旧11宮家の男系男子を養子として迎える」の2案を柱とし、衆院議院運営委員会の質疑で与野党議員が詳細をただした。一部野党が懸念を示す養子案をめぐり、政府は皇籍復帰した男系男子の男子子孫が皇位継承資格を持つ法的根拠を説明した。
衆院議運委には木原稔官房長官らが出席した。自民党の小林鷹之政調会長は「立法府の総意」を踏まえた改正案提出の意義をただした。木原氏は「天皇のご活動を支える皇族数の確保は喫緊の課題だ。法案に盛り込まれた2つの方策で、皇族数の確保という課題に対応できる」と説明した。
養子縁組で皇籍復帰した「養子皇族男子」は皇位継承資格を持たないが、その男子子孫は皇位継承資格を持つ。国民民主党の玉木雄一郎代表は、その法的根拠について説明を求めた。木原氏は「養子皇族男子の子孫については(総意の)取りまとめに記述がない。現行の皇室典範に基づいて判断することに当然なる」と述べた。
養子皇族男子の男子子孫が皇位継承資格を持つことについて、一部野党は「総意」を逸脱していると主張する。
ただ、そもそも皇位は憲法2条で「世襲のもの」と明記され、皇室典範1条で「皇統に属する男系男子」が継承すると定めている。同2条で皇位継承順位を具体的に規定している。
木原氏は、養子皇族男子の男子子孫は「皇族の夫婦の間に生まれるため、生まれながらの皇族」になると説明。現行の皇室典範の規定を当てはめれば「男子の場合は皇位継承資格を有することになる」と明言した。
養子対象は配偶者と子がいない「15歳以上」の男系男子となる。日本維新の会の藤田文武共同代表は「選択肢の幅を狭め、対象となられる方へのプレッシャーやリスクも上がる」と、年齢制限の理由を確認した。
木原氏は「現行の皇室典範では、自らの意思に基づき皇籍を離脱できる年齢が15歳以上とされている。養子の対象年齢も整合を取る形で15歳以上とした」と応じた。
女性皇族の配偶者と子の身分について改正案では触れていない。木原氏は「議論の取りまとめに記載がなかったため、現行の規定が維持される」と語った。
藤田氏が婚姻後の女性皇族の配偶者や子について「皇族となった先例は一例もない」と指摘すると、木原氏は、宮内庁の現時点での調査では「女性皇族とそのお子様が皇族となった例は確認できない」と答えた。
改正案の付則には「30年ごとに見直しが行われる」との規定がある。その意味をただした中道改革連合の中野洋昌幹事長代行に対し、木原氏は「30年間は改正できないとの趣旨ではなく、必要があれば30年ごとに見直す趣旨だ」と述べた。
藤田氏が見直し対象は主要2案に及ぶのかを問うと、木原氏は「双方にかかる」と断言した。