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石川県小松市で27年間続いてきた「日本こども歌舞伎まつり」が、5月5、6両日の公演を最後に幕を下ろす。最後の舞台を任された子どもたちは重圧と喜びを胸に大役に臨む。市は1999年から市内の小中学生らが本物と同じ衣装や化粧で演じてきたこの祭りを、少子化による役者確保の難しさなどを理由に今年で終了すると決めた。
小松市は北部の日本海沿いに歌舞伎の演目「勧進帳」の舞台である安宅の関があることから、「歌舞伎のまち」をPRしてきた。まつりはその一環として始まり、長年にわたり地域の文化行事として親しまれてきた。しかし近年は子どもの数が減り、演じ手の確保が困難になったことが終了の決め手となった。
最終公演は團十郎芸術劇場うらら(土居原町)で行われ、市内の小学生から高校生まで35人と、卒業生ら合わせて約50人が出演する。毎年恒例の「勧進帳」を披露する予定だ。演目は源頼朝に追われた源義経一行が安宅の関を通る際、関守の富樫に疑われ、家来の武蔵坊弁慶の機転と忠義によって難を逃れるという内容である。
子どもたちは昨年12月から約40回にわたり全体での稽古を重ねてきた。弁慶を演じる松東みどり学園7年の武部舞花さん(13)は今回が3回目の出演で、これまで脇役を経験し、今年初めて主役の弁慶を務める。彼女は「きれいな弁慶でありたい」と語り、最後の舞台への決意をにじませている。
27年の歴史に幕を下ろすこの祭りは、地域の子どもたちに歌舞伎の楽しさを伝える貴重な機会だった。最終公演には多くの観客が詰めかけると見られ、関係者や出演者にとって忘れられない一日となるだろう。市は今後、別の形で文化継承を模索するとしている。