
総務省が24日に発表した3月の全国消費者物価指数(2020年=100)によると、生鮮食品を除く総合指数は112.1となり、前年同月比で1.8%上昇した。2月の1.6%から上昇率が拡大しており、物価高の勢いが再び強まった形だ。家計の負担感が増す中で、エネルギー価格の変動が全体の指数を押し上げる主な要因となっている。
上昇率拡大の背景には、ガソリン価格の下落幅が縮小したことが挙げられる。3月のガソリン価格は前年同月比で5.4%の下落にとどまり、14.9%の大幅下落を記録した2月と比べて下落幅が大きく縮まった。原油価格の上昇傾向が続いており、燃料価格の下落による物価抑制効果が薄れている。
灯油の価格動向も変化しており、2月の3.5%下落から3月は6.3%の上昇へと転じている。今回の調査期間は3月11日から13日であったため、その後に再開された政府の補助金による抑制効果は今回の数字には含まれていない。中東情勢の緊迫化など不透明な要素が多く、エネルギーコストの動向は予断を許さない。
25年度平均の消費者物価上昇率は2.7%となり、4年連続で日銀が掲げる2%の物価安定目標を上回る結果となった。生鮮食品を含む総合指数の上昇率は3月が1.5%、年度平均では2.6%を記録している。持続的な物価上昇が統計上も鮮明になっており、家計への影響は長期化する様相を呈している。
外部環境の悪化も懸念されており、原材料費の高騰に直面する現場からは「店を閉じるしか」ないというインド料理店の悲鳴も上がっている。かつて油田で栄えた「石油の里」でも、原油高に対して「どうこうできない」という諦めの声が漏れる。世界経済の不安定化が日本の物価を押し上げる構図が続いており、さらなる生活コストの上昇に警戒が必要だ。
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