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令和9年卒業予定の大学生らの就職活動で、採用選考が1日に解禁された。しかし、企業の採用意欲の高まりでルールは形骸化し、既に内々定を得た学生は少なくない。就職情報会社キャリタスの調査によれば、解禁1カ月前の5月1日時点で内々定を得た学生の割合は7割を超えた。同社が募集した就活川柳には450以上の作品が寄せられ、佳作をキャリタスリサーチの松本あゆみ氏が解説する。
物価上昇や人手不足を受け、初任給を引き上げる企業が急増している。学生たちは給与水準を企業選びの重要な軸とし、求める額も年々上昇傾向にある。働きやすい環境への関心も高く、月の平均残業時間などを調べる学生も多い。企業はホームページや説明会で情報を提供するが、入社を決める段階では実態が気になるものだ。売り手市場ならではの現象といえる。
「学生時代に力を入れたこと」(通称ガクチカ)はエントリーシートや面接の定番質問だ。最近は生成AI(人工知能)を利用して素案を作ったり添削したりする学生が増えているが、自己PRの要であるため試行錯誤する姿が見られる。面接官に良い印象を与えようとエピソードを誇張したり、文字数に収めるために削ったりするうちに、原型を留めないガクチカが出来上がることもある。ただし、立派なガクチカがあれば合格できるわけではなく、深掘りされて創作が露見しないよう注意が必要だ。
面接で志望度を問われると、多くの学生が「御社が第1志望です」と答える。
しかし、言葉だけ取り繕っても、企業研究の甘さや態度から本心を見抜かれることがある。
特に最終面接など選考が進むにつれ、企業理解度や志望度は厳しく見極められる。志望度が低い企業を練習で受けても落ち続け、自信を失う学生もいる。人手不足だからといって簡単に内定が得られるわけではない。
面接は企業が学生を評価する場だが、面接官が自社の魅力を伝える役割も担う。
また、不合格になっても将来の顧客となる可能性があるため、企業は良い印象を残すよう配慮するのが一般的だ。
しかし、今回のケースでは面接官の印象が非常に悪く、学生が二度とその企業の商品を買わないと決意したようだ。圧迫面接が減った分、ネガティブなインパクトは大きい。
合同企業説明会で偶然立ち寄ったブース、都合が空いたから参加したインターンシップ――。
そんな何気ないきっかけから企業との接点が生まれ、気づけば志望度が高まり、入社を決めるケースは珍しくない。
早期から志望業界を絞って効率的に活動するのも一つの方法だが、軽い気持ちで寄り道してみてはいかがだろうか。思わぬ出会いが待っているかもしれない。