
世界保健機関(WHO)は17日、アフリカ・コンゴ(旧ザイール)東部イトゥリ州で発生したエボラ出血熱が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に相当すると宣言した。アフリカ連合(AU)は16日、同州で感染したとみられる87人が死亡したと発表し、周辺国への拡大が懸念されている。WHOは2018~20年の流行時も同様の宣言を出している。
コンゴの隣国ウガンダの保健省は15日、エボラ熱に感染したコンゴ人男性がウガンダ国内で死亡したと明らかにした。WHOはイトゥリ州と接するウガンダや南スーダンについて「さらなるまん延のリスクが高い」と警告を発した。
AU疾病対策センター(CDC)のカセヤ事務局長は16日にオンラインで記者会見し、イトゥリ州で疑い例を含む336人の感染が判明したと説明。さらに「コンゴはウガンダや南スーダンと人の往来が活発だ」と述べ、検査の強化を訴えた。
イトゥリ州での感染は4月に始まり、死者らの検体から「ブンディブギョ株」が検出された。CDCや国境なき医師団(MSF)によると、この株は2007年にウガンダで初めて確認されたものである。
ブンディブギョ株の推定致死率は25~40%で、有効なワクチンは確立されていない。WHOとAUは警戒を続け、近隣諸国での監視強化を求めている。