
Zoomのマーケティング責任者は、Microsoft TeamsやGoogle Meetが普及する中でもZoomを選ぶ意味として「コストパフォーマンス」と「電話機能」を挙げた。同社はAIアシスタント「Zoom AI Companion」を有償ライセンスユーザーに追加費用なしで提供しており、Microsoft 365 Copilotの月額30ドルに対して明確な価格優位性を持つ。また、Zoom Workplaceには電話機能が統合され、日本市場で高く評価されているという。
Zoomは「System of Action」というコンセプトを掲げ、会話を行動に変えるプラットフォームへと進化している。ボールトン氏は「企業はデジタル化で業務をシンプルにしようとしたが、ツールが増え煩雑になった。これをDXのパラドックスと呼んでいる」と説明。会議の準備から完了までを一気通貫で支援するため、「Zoom Docs」や「Zoom Slides」などの新しいツールも発表した。
差別化のポイントとして、ボールトン氏は「シングルプラットフォーム」「拡張されたコンテキスト」「オープンエコシステム」の三つを挙げる。Zoomは社内外の会話データをAIに活用でき、外部ファイルやサードパーティシステムとも連携可能だ。さらに「AIの品質や音声・映像品質もMicrosoftやGoogleに劣らない」と強調した。
日本市場では電話機能が強みとなっている。田中裕一氏は「Microsoft 365もGoogle Workspaceも日本で電話サービスを提供していない。Zoom Workplaceには電話が組み込まれ、音声がテキスト化され要約される」と語る。Teams Phoneは別途通信事業者の選定が必要だが、Zoom Phoneは単体でも利用でき、電話番号の取得も可能だ。
競合に対して、ボールトン氏はGoogleの強みは検索、Microsoftはエンタープライズ領域の規模と述べた上で、「Zoomのコアコンピタンスは会話。AIによって会話の価値を引き出す」と語る。セキュリティ面では、データの所在地や保持期間を管理者が制御でき、オンプレミス型の「Zoom Node」も提供。AI機能の無料提供が持続可能かどうかは今後の課題だ。
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