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茨城県神栖市長選で、わずか2票の評価が当選結果を覆した。焦点となったのは、長年地元で親しまれた実家の屋号「だんごさん」と「まんじゅうや」と書かれた投票用紙だ。県選挙管理委員会は28日に裁決書を公表し、これらの票を無効と判断して木内敏之氏の当選を取り消した。
市選管は当初、木内氏の実家が明治創業の「木内製菓」で、だんごやまんじゅうが市内で広く認知されていることから、これらの票を有効と認めていた。木内氏は「まんじゅうや、だんごやは市内に広く浸透しており、『木内』を指すものとして合理的だ」と主張し、屋号の届出書も提出していた。
市選管は新潟県の過去の事例(鍛冶業の候補者に「カジ」と書かれた票が有効とされた)を参考にしたが、県選管は「人口が多くなれば同業者が多数いることが想定できる」と退けた。また、「だんごさん」「まんじゅうや」が木内氏の通称として広く使われていた証拠はないと判断した。
一方、もう一人の候補者・石田進氏の票にも、氏名欄外に小さな丸印が記された票があり、県選管は「他事記載」として無効とした。この結果、1万6724票で同数だったが、石田氏1万6723票、木内氏1万6722票となり、木内氏の当選が無効となった。
日本の投票方式「自書式」は、投票者が自ら字を書くことで責任感を持つというメリットがある。しかし、記載内容が投票者に委ねられるため、屋号や通称などの解釈をめぐる紛争が生じる可能性がある。今回の事例は、選挙制度の課題を浮き彫りにした。