
ロシアのプーチン大統領とトランプ米大統領は29日、電話協議を行い、イラン情勢を中心に議論した。ウシャコフ大統領補佐官が明らかにしたところによると、プーチン氏は米国とイスラエルが攻撃を再開すれば「イランだけでなく国際社会全体にも破滅的な結果を招く」と警告。イランの核開発をめぐるロシアの提案について、関係国と協議を続ける考えを示した。この電話協議はロシア側からの呼びかけで行われ、1時間半以上に及んだという。
トランプ氏も同日、記者団に対し協議の事実を認めた上で、「もし助けになるなら(イランの)核濃縮の問題に関わりたい」とプーチン氏が伝えてきたと語った。トランプ氏はこれに対し「むしろウクライナの戦争を終えてほしい」と応じたという。両首脳の間では、イラン問題とウクライナ紛争が重要なテーマとして交わされたことが浮き彫りになった。
ウシャコフ氏によると、プーチン氏は27日に訪ロしたイランのアラグチ外相と会談し、和平に向けて努力することを約束していた。この約束を受けて、今回のトランプ氏との協議に臨んだとみられる。ロシアはイランとの関係を強化する一方、米国との対話も模索する難しいバランスを取っている。
イラン情勢をめぐっては、ロシアが独自の仲介役を模索している。プーチン氏は自国の提案を軸に、米国や欧州諸国との交渉を続ける姿勢を示しており、今後の展開が注目される。イランの核開発問題は国際社会の安全保障にとって重大な課題であり、関係国間の調整が急務となっている。
両首脳の協議は、米ロ関係が緊張状態にある中での貴重な機会となった。トランプ氏がウクライナ紛争の終結を優先する姿勢を示したのに対し、プーチン氏はイラン問題での関与を強めようとしており、両者の思惑の違いが際立った。今後の外交的な動きが、中東情勢や国際秩序に大きな影響を与える可能性がある。
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