猫をなでる感触を空中超音波で再現、VRでの触れ合いがリラックス効果をもたらす

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Aiko Yamamoto
国際 - 30 Apr 2026

2019年にスタートした本連載「Innovative Tech」は、世界中の幅広い分野から最先端の研究論文を独自視点で厳選し解説する。執筆は研究論文メディア「Seamless」を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当し、イラストや漫画は同メディア所属のアーティスト・おね氏が手掛けている。X:@shiropen2

東京大学に所属する研究者らがCHI 2026で発表した論文「Touching a Cat Without Touch: Does Mid-Air Ultrasound Haptic Feedback Promote Relaxation in Virtual Cat Interaction?」は、空中超音波を使ってVR空間の猫と触れ合う体験を開発し、そのリラックス効果を検証した研究報告だ。

動物と触れ合うことには癒やし効果があるが、本物のペットには怪我のリスクやアレルギーといった課題がある。ロボットペットも高価で手入れが大変であり、代替としてVR上の仮想ペットが期待されているものの、触覚の再現が難しいという壁があった。触覚グローブのような装着型デバイスはリアルだがリラックス用途には大げさすぎる一方、コントローラーの振動は手軽な反面、猫をなでる感覚にはほど遠い。

そこで研究チームが採用したのが、空中に音波を集中させて手のひらに触覚を生み出す「超音波ハプティクス」だ。何も身につけず、何も握らないのに、ふわりとした感触が得られるのが特徴である。

研究はまず、猫の呼吸をどう触覚で表現するかを検討した。刺激の強さを周期変化させる条件と、刺激する範囲を周期変化させる条件を組み合わせて比較した結果、特に範囲の拡大と縮小が、呼吸らしさを生み出す上で最も広く効果を示す手がかりであることがわかった。お腹の膨らみと縮みが手のひらに直接伝わるようなイメージだ。

次に呼吸表現に加え、毛並みに沿ったなで方と逆なで方で異なる触感を再現したVRアプリを開発した。バーチャル猫はなでると喉を鳴らし、やがて眠りにつくなどの反応を返す。参加者にはストレスのかかる課題を課した後、3分間この猫と触れ合ってもらい、「触覚なし」「コントローラーの振動」「超音波」の3条件を比較した。

結果、心拍数が有意に下がったのは超音波だけだった。主観評価でも、リアリティー、愛着、共感、自分の行為が届いている感覚、楽しさの項目で超音波条件が高く評価され、22人中16人が「超音波の体験が一番好きだった」と回答した。理由としては「触った感じがある」「指を自由に動かせる」「体験が新鮮で面白い」などが挙がった。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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