
パナソニックエナジーは2028年度に売上高2兆円を目指す中期方針を8日発表した。25年度の約1兆円から倍増する大幅な成長計画で、成長の柱に生成AI普及で電力需要が急増するデータセンター向け蓄電システムを据え、26~28年度に3500億円を投資する。
同社はこれまで電気自動車(EV)向け電池を主力としてきたが、EV市場の成長鈍化を受け、AIデータセンター向けへの転換を加速している。蓄電システムは停電時の予備電源に加え、AI処理で急変する電力負荷を吸収し、効率を高める基幹部材として重要視される。
データセンター向け事業の売上高は25年度の3200億円から28年度に1兆円規模への拡大を目指す。米カンザス州では専用ラインを導入し28年度に量産開始、メキシコでは複数の電池セルを組み合わせたモジュールを生産する新工場を建設して生産能力を拡充する。
オンラインで記者会見した只信一生社長は「データセンター事業を成長ドライバーとして位置づけ、成長と収益を両立させるフェーズと捉えている」と述べた。
今回の方針は、生成AIの普及によるデータセンター需要増加に対応し、電池技術を活用した新市場開拓の一環である。(産経新聞 桑島浩任)