
2年ごとに見直される調剤報酬改定が、医療モール内の調剤薬局に激震をもたらしている。特に、医療モールに併設された調剤薬局は、患者の流れや処方箋の獲得に依存してきただけに、改定による影響は計り知れない。
調剤薬局大手の総合メディカルグループは、全国の医療モール内に200以上の調剤薬局を出店しており、この改定が業績に直撃する可能性がある。同社の多田社長は、今回の報酬改定について「ドラスティックすぎる」と述べ、業界全体への衝撃を隠さない。
多田社長は、改定が薬局経営に与える具体的な影響として、調剤報酬の大幅な減額や、かかりつけ薬剤師の評価基準変更を挙げ、現場の混乱を指摘する。その上で、「AIで薬剤師の業務は3割削減できる」と語り、テクノロジーを活用した効率化が生き残りの鍵になると強調した。
具体的には、AIによる処方箋の自動チェックや服薬指導の補助、在庫管理の最適化などを進め、薬剤師がより付加価値の高い業務に専念できる環境を整える方針だ。これにより、人員を減らさずに生産性を向上させることが狙いである。
今後の成長戦略として、総合メディカルは医療モール内薬局の質的転換を図る。患者の健康管理や予防医療への貢献を強化し、単なる調剤拠点から地域医療のハブへと進化することで、報酬改定の逆風を乗り越えようとしている。