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大阪・高槻市の静かな住宅街に、工務店が併設する本格的なアメリカン雑貨店「COLOR」がオープンして3年。当初は地元の常連客のみを想定していたが、今では売上高が1億円を突破するまでに成長した。工務店の経営多角化がなぜここまで成功したのか、その秘密を探る。
店舗を運営するのは、地元で70年以上続く老舗工務店「大和建装」。代表の田中健一さん(仮名)は「住宅業界は景気に左右されやすく、安定した収益源を求めていた」と振り返る。趣味で集めていたアメリカのヴィンテージ雑貨を店に並べたところ、偶然通りがかった若者や家族連れの目に留まり、口コミで評判が広がった。
店内には、1950~60年代のアメリカの広告ポスターや、昭和レトロな家電、手書きの看板などが所狭しと並ぶ。Z世代にとっては新鮮な「懐かしさ」が、SNS映えすると話題に。一方、昭和世代にとっては子どもの頃に実際に見たアイテムが多く、「涙が出そうになった」という60代男性の声も寄せられている。
多角化の成功要因について、田中さんは「工務店のノウハウを活かした店内のディスプレイや、リノベーションの際に生まれる廃材を雑貨の台として再利用するなど、コストを抑えながらも独自性を出せたこと」を挙げる。また、来店客に工務店の施工例パンフレットを置くことで、雑貨店が住宅リフォームの新たな窓口にもなっている。
今後については「雑貨店の定期的なイベントや、ワークショップを開催して地域コミュニティの核になりたい」と田中さん。開業3年で売上1億円という予想外の成功は、老舗工務店の柔軟な発想と、世代を超えた「懐かしさ」の力がもたらした好例と言えるだろう。