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ロシアの侵略を受けるウクライナが7月下旬、米国との交戦が続くイランの船舶をカスピ海で攻撃し、ウクライナとイランの軍事衝突に発展しかねない局面があった。両国の緊張はひとまず沈静化に向かったものの、ロシアとの軍事協力を続けるイランは、ウクライナと敵対関係にあることに変わりはない。2つの大規模な戦争が結びつき、いっそう拡大しかねない危うさが顕在化した形だ。
ウクライナのゼレンスキー大統領は7月25日、同国軍がカスピ海でイランからの軍事物資を運んでいた船舶と軍艦を攻撃したとSNSで発表した。その上で「良い結果だ」と強調した。
これに対し、イランのアラグチ外相は26日、船舶は民間のもので攻撃により2人が死傷したとし、「侵略行為だ」「看過できない」と非難した。ウクライナ側の主張とイラン側の主張は真っ向から対立している。
イランはロシアとの軍事協力を続けており、ウクライナにとってイランは実質的な敵対勢力だ。一方、イランは米国との交戦が続く中東情勢でも緊張した立場にあり、複数の戦線を抱える。
今回の攻撃は、ロシアが絡むウクライナ戦争と中東の緊張が交錯し、別々に推移してきた二つの戦争が結合・拡大する危険性を浮き彫りにした。国際社会は今後のエスカレーションを注視する必要がある。