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政府は5日、臨時の閣議を開き、令和9年4月から2年間、飲食料品の消費税を8%から1%に引き下げる基本方針を決定した。平成元年の消費税導入以来初めての減税となる。1%相当分の約6000億円について中低所得者を対象に現金給付を行い、「実質ゼロ」とする。減税終了後の11年度からは、所得連動の新たな給付制度を本格導入する。
秋の臨時国会に関連法案を提出し、成立を目指す。物価高対策として家計負担を和らげるねらいだが、与党からも財源確保が不安視される中、財政規律の維持と両立できるかが問われている。
消費税税収は令和8年度予算で地方分と合わせ34兆円余りに及ぶ。国分だけで約26兆7000億円あり、国税収の約3割を占める重要な財源だ。
実質ゼロの実現には年約5兆円の財源を要するが、高市早苗首相は7月30日の会見で「市場の信認が得られるよう、特例公債(赤字国債)に頼らずに確保していく」と説明。予算編成改革の中で年末までに結論を得る構えだ。
消費税減税は、高市首相の指示の下、2月に始まった超党派の社会保障国民会議で、税や社会保険料の負担が重い中低所得者の支援策を検討する中で、11年度から導入する新しい制度の「つなぎ」として議論された。
新制度は、所得に連動した給付にする方向でまとまったものの、つなぎについては与野党で意見が割れた。中間とりまとめは、減税の代替とする給付などを盛り込んだ両論併記の形で収まった。
自民党内でも減税には「財源が不透明」とする反対意見は根強く、財政出動路線の高市政権に厳しい目を向ける市場からの信認も欠かせない。減税実現に向けて難しいかじ取りが迫られている。(藤谷茂樹)