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突然暴れる、じっとしていられない、すぐ飽きる、言うことを聞かない――ADHDの子どもに見られるこうした行動には、実は明確な理由がある。脳内科医によれば、その正体は脳内の「ドーパミン不足」だという。感情や注意の切り替えをコントロールする神経伝達物質が十分に働かないことで、子どもは自分の行動をうまく調整できなくなっている。
ドーパミンは「やる気」や「快感」をつかさどるだけでなく、行動の抑制や注意の維持にも深く関わっている。ADHDの脳ではこのドーパミンが不足しやすく、刺激を求めて体を動かしたり、退屈な作業からすぐに離脱したりする。親から見ると「わがまま」や「しつけ不足」に映る行動も、脳の機能の問題として理解する必要がある。
では、親はどう向き合えばいいのか。脳内科医が勧めるのは、叱る「監督」ではなく、寄り添う「コーチ」になることだ。子どもの行動を否定するのではなく、できたことを具体的に認め、小さな成功体験を積ませることで、ドーパミンを自然に分泌させることが重要になる。
具体的には、短い時間で達成できる課題を設定したり、ゲーム感覚で切り替えを促したりすると効果的だ。また、運動や十分な睡眠もドーパミンの分泌を促す。薬物療法に頼る前に、生活習慣と親の関わり方を整えることで、ADHDの症状を和らげられる可能性がある。
大切なのは、子どもを「問題児」と決めつけず、脳の特性として理解したうえで、適切な環境を用意することだ。脳内科医は、親がコーチ役にまわることで子どもの自己肯定感も育まれ、結果的に困った行動が減っていくと強調する。叱るのではなく、ともに乗り越える姿勢がADHDの子どもには何よりの支えとなる。