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週明け10日のニューヨーク・マーカンタイル取引所では、原油先物相場が3営業日続伸した。指標となる米国産標準油種(WTI)の9月渡しは、前週末比3.95ドル高の1バレル=82.13ドルで取引を終え、節目となる80ドル台をしっかりと維持する展開となった。
上昇の背景にあるのは、中東をめぐる地政学リスクの再燃だ。イランがホルムズ海峡の開放条件として、米国に対して戦闘被害の補償を要求したことが明らかになり、海峡の通航再開に向けた合意見通しが不透明になった。市場では、供給障害が長期化するとの警戒感が急速に強まっている。
ホルムズ海峡は世界の原油輸送量の約3分の1が通過するエネルギー戦略上の要衝。その航行の正常化が遅れれば、中東産原油の輸出に大きな影響が及ぶ可能性がある。市場参加者の間では「イランの要求は交渉を引き延ばすためのカードでは」との見方も出ており、簡単に状況が打開されるとは考えにくい。
また、米国とイランの駆け引きが長期化する懸念から、需給が逼迫するという見方が強まった。需要期を控えていることに加え、産油国側の供給余力にも限りがあるとの指摘があり、投機的な買いが先物市場に流入しやすい地合いとなっている。
当面の焦点は、米国がイランの要求にどう対応するかだ。補償問題がこじれれば、海峡再開までの道筋はさらに遠のくとみられ、原油相場は引き続き値動きの荒い展開が予想される。市場は一喜一憂しながら、中東情勢の行方を見守っている。