t>

12日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は続落し、指標の米国産標準油種(WTI)の7月渡しは前日比2.83ドル安の1バレル=84.88ドルで取引を終えた。この下落は2営業日連続で、先週末から約4%の値下がりとなった。
売りが優勢となった背景には、米国とイランの間で戦闘終結に向けた合意が近づいているとの観測がある。両国はオマーンなどを仲介として非直接協議を継続しており、イランの石油輸出制限緩和が視野に入りつつある。
特に注目されているのが、ホルムズ海峡の航行安全性の回復だ。同海峡は世界の海上石油輸送の約3割が通過する要衝であり、イランによる封鎖リスクが後退すれば、中東からの供給が大幅に改善するとの期待が広がっている。
市場では、供給回復見込みを先取りした売りが優勢となり、短期筋の手仕舞いも加速した。ただ、需給の逼迫感は依然として根強く、OPECプラスの追加減産や中国需要の回復といった要因が下支え役となっている。
アナリストからは「合意が具体化するまでは楽観視できない」との慎重な声も聞かれる。今後の協議次第では再び価格が急騰するリスクもあり、引き続き国際情勢の動向が焦点となる。(共同)