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「見せたくなる」延長コード、東大阪の電線メーカーが逆転の発想で開発 3000万円の機械導入、3年の試行錯誤

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Kenji Watanabe
経済 - 02 8月 2026

丸みを帯びた十字形に、艶消しの黒。工業製品ならではの存在感と、どこか柔らかな印象を併せ持つデザインは、眺めていて飽きることがない。これは大阪府東大阪市の電線メーカー「大原電線」が手掛ける「見せる延長コード」だ。大阪府が中小企業の創造力あふれる自社製品を認定する「大阪製ブランド」を通じ、ものづくりへの思いと技術を紹介するシリーズ。第1回は、消費者の「所有欲」にまで届いた注目の製品を取り上げる。

大原電線は、50年以上にわたり業務用の「ビニルコード」を中心に、主にOEM(相手先ブランドによる生産)で製造してきた。社長の大原豊一さん(75)は「下請けならではの苦労がある。商社と新しい電線を開発しても、知的財産権が向こうに渡ってしまったこともあった。何か自分たちで製品をつくりたいという気持ちがあった」と振り返る。自社ブランドへの挑戦が始まったのは令和元年。東大阪市が企業とデザイナーの協業を軸に地域ブランドの創出を目指す「東大阪ファクトリーズ」に参加し、国内外で活躍するプロダクトデザイナーの鈴木元さんと出会った。

「電線では一般の消費者に届かない。かといって電線とかけ離れたものをつくるのもおかしい。『一歩先の何か』を話し合い、延長コードになりました」と話すのは、豊一さんの息子で専務の康行さん(42)。しかし、コードづくりは得意でも、コンセントに差し込むタップやプラグの部分にはノウハウがなかった。さらに「タップには法律で製造会社名を入れなければならない。製品の『顔』に他社の名前が入るのはつらい」という壁も。一念発起し、令和3年末には溶解した樹脂を高圧で金型に注入する「射出成型機」を約3000万円かけて導入。本格的な自社製造に乗り出した。

目標は、従来の延長コードが「隠す」ものだったのに対し、「見せる」へと発想を転換した製品づくりだ。だが、そのデザインは「シンプルで美しい分、ごまかしがきかず作りにくい」(康行さん)という。射出成型を成功させるには、樹脂の量や温度、圧力などの条件を最適化する必要があり、思い通りの艶消しの黒で、傷のない製品をつくれるようになるまで3年以上を要した。

量産にこぎつけた「Extension Cord」は、タップが十字型の「Cross」タイプ。コード部分には1本0.12ミリの銅線を112本使用しており、0.18ミリを50本使う通常の延長コードと比べ、柔らかく断線しにくいのが特長だ。「正直、オーバースペックです」と康行さんは苦笑するが、製品は量産前から注目を集め、グッドデザイン賞を受賞。令和7年度の「大阪製ブランド」では「ベストプロダクト」に選ばれた。ユーザーからは「送別会のプレゼントに購入した」「新入社員のご褒美にしたらやる気につながった」といった声も寄せられている。

現在は、タップがカップ状の「Rainproof」と直方体の「Straight」の量産に向け、試行錯誤を重ねている。「結局はものをつくるのが好きなんですよ」と笑い合う親子。製品と同じくらいシンプルでしなやかな情熱が、この町の工場には息づいている。なお「Cross」は0.5メートルが7920円(税込み)。1メートルや2メートルなども販売されている。

大原電線は昭和43年に大原電線製造所として設立。平成2年に現在の社名となった。高品質のビニルコードを専門に、さまざまな断面形状や太さの電線を小ロットから手掛ける柔軟な対応力で取引先からの信頼は厚い。「大阪製ブランド」は、府内中小企業の優れた技術に裏打ちされた創造力ある製品を知事が認定する制度で、平成24年度の開始以来、令和7年度までに171製品を認定している。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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