
国連安全保障理事会(15カ国)の非常任理事国10カ国のうち、2025年1月から2年間を担当する5カ国を選ぶ投票が、3日、米ニューヨークの国連総会(193カ国)で行われた。7度目の非常任理事国入りを目指したドイツが初めて落選した。
ワーデフール独外相は「痛恨の敗北」と記者団に語った。その上で、ウクライナ支持を明確にするドイツの安保理入りに反対するようロシアが各国に働きかけたことや、中東情勢でイスラエル寄りの姿勢を示してきたことが票を失う要因になったとの見方を示した。
3日の総会では、オーストリア、ポルトガル、キルギス、トリニダード・トバゴ、ジンバブエの5カ国が新たな非常任理事国に選出された。このうちキルギスは初めての安保理入りとなる。
落選したドイツは、国連への分担金の割合で日本に次ぐ世界第4位。過去の非常任理事国選では一度も落選したことがない「常連組」で、今回の結果は衝撃をもって受け止められている。
ワーデフール氏は落選後、総会議場前での記者団取材に応じた。選挙戦への出遅れや、ウクライナ支持を鮮明にしたドイツに対するロシアの運動を敗因と分析する一方で、「中東での紛争に関して、ドイツが常にイスラエルに対して特別な責任を負わなければならないことも、票を失う要因になったかもしれない」と語った。
ドイツのイスラエルに対する特別な責任とは、ナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の歴史に対する深い反省と贖罪を指す。イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ攻撃や、米国とイスラエルによるイラン攻撃を巡り、ドイツがイスラエル批判に慎重な姿勢を示す背景とされる。