
親ロシア政策を掲げ「EUの異端児」とされてきたハンガリーのオルバン政権が退場したことで、アメリカの新右派活動家が同国からの撤退を余儀なくされている。これまでハンガリーは、トランプ元大統領の外交戦略における欧州の重要な拠点として機能してきたが、政権交代によりその基盤が崩れつつある。
オルバン政権の長年にわたる親ロシア路線は、EU内で孤立を招く一方、米国の右派ネットワークとの連携を深める役割を果たしていた。特に、中ロとの間で築かれた「裏回廊」と呼ばれる非公式なチャネルは、トランプ外交の対欧州政策を支える一端を担っていたとされる。
この裏回廊は、主に右派の政策シンクタンクや活動家らが仲介役となり、外交文書や非公開の協議を通じて維持されてきた。米国とハンガリーの右派人脈は、共通の価値観や地政学的利益に基づき、中ロとの関係を深化させるための舞台裏の調整を重ねてきた。
しかし、ハンガリーでの政権交代により、こうしたネットワークは大きな打撃を受けた。新たな政権がEUとの協調路線を強化する中、米国の新右派活動家はハンガリーでの活動基盤を失い、欧州全体での影響力低下が懸念されている。
欧米の新たな右派運動は、拠点喪失と内外からの圧力に直面し、今後の方向性を模索する局面にある。中ロとの関係再構築や、別の欧州諸国での活動拠点確保が急務となる中、その行方は国際政治の変動を映し出す試金石となりそうだ。