
暗号資産取引所を運営する米Coinbaseは5月5日(現地時間)、全従業員の約14%に相当する人員削減を発表した。同社公式サイトによれば、2025年12月31日時点の従業員数は4700人以上であり、削減対象は658人超に上る。理由として、AI(人工知能)の導入による働き方の変化や効率化の進展を挙げている。
Coinbaseは社内でのAI活用により、従来チームで数週間かかっていた開発業務を数日で完了できるようになったと説明。これにより、業務の大幅な効率化が実現したという。暗号資産市場の長期低迷も経営判断に影響を与えている。
同社は今回の人員削減を機に、組織全体を「AIネイティブ」な体制へ再構築する方針だ。具体的には、AI専門人材への重点投資を強化するほか、管理職にもプレイヤーとしての積極的な貢献を求めるなど、役割の見直しを進める。
削減対象となる米国在勤の従業員には、最低16週分の基本給(勤続年数1年につき2週分を加算)に加え、次回の株式権利確定分、6カ月分の継続医療保険(COBRA)が支給される。これらの補償は、従業員の移行を支援するための措置としている。
一方、就労ビザで勤務する海外の従業員に対しては、追加のサポートを提供すると明言。移民関連の手続きや転職活動の支援が含まれる見通しだ。Coinbaseは今回の再編を通じて、AI時代に適応した組織へと舵を切る。