【討論】救急車は有料化すべきか 専門家の見解(1/2ページ)

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Yuki Tanaka
科学 - 11 May 2026

国の財政制度等審議会が救急車の一部有料化を検討するよう財務相に提言した。消防庁によると、平成25年の救急出動件数は過去最多の591万件と10年前に比べ約2割も増えており、さらなる増加が見込まれる。救急搬送者のうちほぼ半数は軽症者で、緊急を要する患者の救命に影響が出る事態も懸念されている。救急車を有料化すべきか否か、帝京大の新見正則准教授と、中央社会保険医療協議会の花井十伍委員に見解を聞いた。(溝上健良)

「非常識な救急車の使い方をする患者は、どこの病院にも数人はいるようだ。単なる酔っ払いだったり、同じ日に2度、救急車で来る人もいる。タクシーで病院へ行くと待たされるから、という理由で救急車を呼ぶ人もいる。救急搬送されれば待たずに診てもらえる、というわけだ」

「不足ということはないが、ギリギリのところで必死にやっているというところだろう。いずれ、救急車が出動できずに何人かが亡くなるような事態が起これば皆、対策を真剣に考えるのではないか」

「限られた資源である救急車を上手に使わないと、重症患者が救われない。有料化には大賛成だ。少数の不届者がいる一方で、まじめな患者が朝まで我慢した末に個人でタクシーを手配して来院するといったケースもあり、なぜ救急車を呼ばなかったのかと感じることも多い」

――有料化した場合、重症患者が我慢してしまう事態も増えかねない。そういう問題は起こりうる。しかし反問したいが、それならなぜ有効であるはずの予防接種は有料なのか。そこで数千円を徴収していて、なぜ救急車が有料ではいけないのか。予防接種で命が救えるのなら、救急車と同様に無料にするのが筋ではないのか、と思う。収入にかかわりなく、一定額を徴収する予防接種のほうがはるかに不公平だ。

――フランスでは重症患者以外の搬送に約3万円など、海外では有料化している例も多い。3万円でもいいと思うが、払い戻す仕組みは作っておいたほうがいい。複数の医師が『この人は救急車が必要だった』と判断すれば無料にする。重症者は無料、というのは大事なことで当たり前だ。そして、救急搬送に疑義を呈する医師がいた場合には、記入に1時間かかる書類を書かせた上で無料にする。こうすれば、高収入の人は素直に払うし、低収入の人は記入して無料になる仕組みだ。まず有料という建前を作っておき、その上で払い戻すシステムにすべきだろう。一律で無償という制度は、これまではよかったかもしれないが、性善説に立つのももはや限界ではないか。

――無料のままで救急車・救急隊員を増やすという選択肢もありそうだ。国民の総意で、新幹線の建設や五輪開催の費用を削って救急車を増やすという判断もあっていい。消費税率を上げる選択肢もある。救急車を増やすためには、何かを犠牲にする必要がある。有料化の議論が、国民が考える材料になればいい。私としては、有料化に賛成しない理由はない。

にいみ・まさのり。昭和34年、京都府生まれ。56歳。慶応大医学部卒。英オックスフォード大留学をへて、平成10年から帝京大医学部外科に勤務。25年、イグ・ノーベル賞を受賞した。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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