
トランプ米大統領は11日、ホワイトハウスで記者団の取材に応じ、イランとの停戦について「信じられないほど脆弱だといえる。生命維持装置につながれた状態だ」と述べ、停戦が危機的状況にあると警告した。米側が核兵器開発計画の放棄を求めた要求にイランが応じなかったと批判した。
トランプ氏は、イランが10日に仲介国パキスタンを通じて示した回答について「ゴミ」だと述べ、「読み終えることさえしなかった」と非難した。
トランプ氏によると、米軍の爆撃を受けた施設から自力で核物質を回収できないイランが米側に回収を求めたため、共同対応する方向だったが、イランはその後「変心した」という。一度は核物質を米側に引き渡すことに同意したと説明した。
米ニュースサイトのアクシオスは11日、戦闘終結に向けた米イラン交渉の難航を受け、トランプ氏が軍事行動再開の可能性を含めた今後の方針を同日、政権高官らと協議すると報じた。バンス副大統領、ルビオ国務長官、ヘグセス国防長官らが参加予定だという。
トランプ氏は14~15日に中国で習近平国家主席と会談する予定だ。米当局者はアクシオスに対し、トランプ氏は中国からの帰国前にイランへの軍事行動再開を命じることはないとの見通しを示した。
また、トランプ氏は米FOXニュースに対し、イランが事実上封鎖するホルムズ海峡での米軍による船舶通航支援の再開を検討していると明らかにした。同氏は4日に通航支援を開始したが、交渉の進展を理由に5日に一時停止を表明していた。
対米交渉に携わるイランのガリバフ国会議長は11日、「軍はいかなる侵略行為にも対応する準備ができている」と牽制した。ロイター通信などが伝えた。
一方、米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は11日、関係者の情報として、アラブ首長国連邦(UAE)が4月上旬、ペルシャ湾のイラン領ラバン島にある石油施設を秘密裏に攻撃していたと報じた。UAEはこれまでイランから無人機などによる攻撃を受けていた。