
大型クレーン車のタイヤ破裂で乗用車を大破させ、4歳男児に重傷を負わせた事故で、大阪地裁堺支部(船戸宏之裁判官)は7日、業務上過失傷害などの罪に問われた経営者の女(59歳)に禁固1年(執行猶予3年)、運転手の男(53歳)に禁固10か月(同3年)、法人としての所有会社に罰金5万円の有罪判決を言い渡した。
事故は2006年11月30日夜、大阪府堺市西区北条町1丁目付近の府道で発生。信号待ちのために停車した大型クレーン車の左前輪が突然破裂。漏れ出した空気は左側に停車していた乗用車を直撃した。乗用車はフロントガラス以外のすべてのガラスが破壊され、風圧が直接掛かった右後部のドアは車両衝突のように大破。後部座席に同乗していた4歳の男児が重傷を負った。
破裂したタイヤは異常磨耗していたが、この事故の1か月前には右側のタイヤが破裂するトラブルが発生。この際に左前輪以外のタイヤを交換していたという。左前輪は磨耗が進んでいないと判断されたために残されたが、結果として破裂するに至った。
検察は、クレーン車を所有する会社を実質的に経営する59歳の女と、法人としての会社、そして事故当時に運転していた53歳の男を業務上過失傷害などの罪で起訴していた。
判決公判で船戸宏之裁判官は「前月に同様の被害が発生しながら、経費削減を優先として交換を怠り、結果として同様の事故を起した責任は重い」と指摘。経営者の女に対する禁固1年(執行猶予3年)と運転者への禁固10か月(同3年)、法人への罰金5万円を命じている。