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大手電力9社は25日、定時株主総会を開き、原発再稼働中止や脱原発を求める株主提案が相次いだものの、いずれも否決された。東京電力ホールディングス(HD)では、産業革新投資機構社長の横尾敬介氏(74)ら取締役13人の選任が賛成多数で可決され、その後の取締役会で横尾氏が新会長に就任。新体制のもとで他企業との資本提携や成長投資を軸とした再建計画を推進する方針を示した。
東電が今年1月に策定した「第5次総合特別事業計画」は、他企業との資本提携を柱に据え、廃炉や損害賠償など「福島責任」の貫徹と企業価値向上の両立を前提としている。数十社から応募があり、関係者によると、携帯大手のソフトバンクや日本産業パートナーズ(JIP)、米投資ファンドKKRなど5陣営が有力候補として交渉を進めているという。
小早川智明社長はこの日の総会で「さまざまご提案をいただいている。公平にしっかりとプロセスを進めたい」と述べるにとどめた。具体的な提携先や時期については明言を避けた。
東電の資本提携を巡っては、福島第1原発事故後に火力発電事業を切り出し、中部電力との共同出資で2015年に設立したJERAが先例となる。同社の可児行夫会長は24日、「エネルギーのことを良く分かっているパートナーに長く入ってもらい、学ばせてほしい」と期待を寄せた。
総会ではこのほか、株主提案として11議案が諮られ、柏崎刈羽原発(新潟県)6号機再稼働に伴う賠償基金の積み立てや、使用済み核燃料の再処理事業からの撤退、中部電力による原発データ不正を受けた安全審査データの公開などが提案されたが、全て否決された。(織田淳嗣)