
衆参両院の正副議長は8日、皇族数確保策に関する「立法府の総意」案を全13党派が出席する全体会議に報告する。4者間の足並みがそろったことで、停滞していた議論は前へ動き出す公算が大きい。
過去を振り返れば、前例のない「女系天皇」が誕生しかねなかった局面もあり、皇室を巡る議論は皇統断絶の危機と無縁ではなかった。約20年前、小泉純一郎首相の私的諮問機関が「女性・女系天皇」を容認する最終報告書を平成17年11月に提出。小泉氏は18年の通常国会に皇室典範改正案を提出する意向を表明した。
皇位は父方に天皇を持つ男系(父系)によって例外なく継承されてきた。当時、政府のヒアリングに応じた麗澤大の八木秀次教授は「皇統断絶により『日本が終わる』という強い危機感を持った」と振り返る。
だが、18年2月の秋篠宮妃紀子さまのご懐妊発表を受け、小泉氏は改正案提出を凍結。同年9月には約40年ぶりの皇族男子となる悠仁さまが誕生され、小泉氏の後任の安倍晋三首相は「報告書の前提が変わった」として白紙に戻した。
今回の議論の出発点となったのは、政府が約3年前にまとめた報告書だ。長期間にわたる皇族数の確保策の検討が、ようやく立法府の具体的な動きへと結実しつつある。