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コロナ禍以降、SNSを中心に若者の間で爆発的に広がった性格診断「MBTI」。4文字のタイプに分類されるこの診断は、自己理解やコミュニケーションツールとして人気を集める一方、その結果に違和感を覚えたり、不安を募らせた経験を持つ人も少なくない。心理学者は、安易にネット上の無料版に手を出すことの危うさを指摘する。
実は、MBTIには正式な診断方法と、ネット上に氾濫する簡易版が存在する。正式版は有料で資格を持つ専門家が実施するが、無料版は質問項目が大幅に削減され、信頼性が低い。ある心理学者は「ネット版は娯楽程度に考えてほしい。結果を鵜呑みにすると誤った自己認識につながる」と警鐘を鳴らす。
さらに深刻なのは、診断結果のデータ利用実態だ。多くの無料サイトは、回答データをユーザーの同意なしにマーケティングや研究目的で収集・販売しているという。専門家は「性格診断というプライバシー性の高い情報が、知らぬ間に悪用されるリスクがある」と強調する。
実際、海外ではMBTIを人事評価や採用に使う企業もあるが、科学的な妥当性には疑問の声が絶えない。心理学者の間では「診断結果がラベリングのように機能し、個人の成長や変化の可能性を狭める危険性がある」との指摘も出ている。
MBTIを楽しむこと自体は否定しないが、結果に過度に依存するのは避けるべきだ。自分を知るきっかけとして活用しつつ、ネット上の無料版の限界やデータ利用のリスクを理解した上で、賢く付き合うことが求められる。