
関係者への取材で28日、大阪市中心部と関西国際空港方面を結ぶ鉄道新線「なにわ筋線」の事業費が、従来計画からほぼ倍増の約6500億円になる見通しであることが分かった。物価高騰による工事費の上昇に加え、地中の障害物撤去費用などが新たに発生した。開業計画は令和13年春の予定で、影響はないとしている。
建設主体である第三セクター「関西高速鉄道」(大阪府市などが出資)が事業費の試算を府市などに報告した。府市は30日にそれぞれ会議を開き、事業費や計画の妥当性について協議する。
従来の事業費は約3300億円で、府市が約1180億円、JR西日本と南海電気鉄道が計約330億円を負担し、残りは国の補助金などを充てる計画だった。
関係者によると、物価や人件費、地価の上昇に加え、新たに発見された地中障害物の撤去や工法変更などが影響し、追加費用として約3200億円が必要と試算された。
なにわ筋線は、大阪市の再開発地域「うめきた」エリアとJR難波駅、南海電鉄新今宮駅を結ぶ総延長約7.2キロの路線で、中之島、西本町、南海新難波(いずれも仮称)の3駅が新設される。令和3年に着工し、開業後は1日約24万人の利用を見込む。
吉村洋文知事は28日、府庁で記者団に「当初の事業費は令和元年の試算に基づくもので、増額は物価高によるところが大きい。コストなどを検証しつつ適切に対応する」と説明し、「都市を成長、発展させる上で重要な路線。府市一体で進めていく」と強調した。