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スバルは2025年3月、新たに「スバル ヘリテージサービス」を立ち上げ、初代インプレッサ(1992年発売)の復刻パーツ供給を開始した。対象はドアミラーやラジエーターなど約30点で、今後も順次拡大する予定だ。同社はこれまで一部の絶版車向けパーツを限定的に生産してきたが、本格的な復刻事業への参入は今回が初めてとなる。
国内の旧車市場は近年加熱しており、1990年代の国産スポーツカーを中心に価格が高騰している。トヨタは「GRヘリテージパーツ」プロジェクトで初代スープラや2000GTの部品を復刻。日産は「ニッサン・ヘリテージ・パーツ&サービス」でR32スカイラインGT-R用パーツを、マツダは「マツダ ヘリテージ パーツ」でRX-7やロードスター用部品を、ホンダも「ホンダ ヘリテージ パーツ」でNSXやS2000向けパーツをそれぞれ提供してきた。
スバルの参入により、主要国産メーカーはほぼ全てが旧車パーツ復刻に乗り出した形だ。同社は水平対向エンジンやシンメトリカルAWDといった独自技術を採用したモデルが多く、部品の互換性が低いため、オーナーからの復刻要望が特に強かったという。初代インプレッサはWRCでの活躍で人気を博し、現存台数も多いことから、最初の復刻対象に選ばれた。
復刻パーツの供給は、単なるビジネスチャンスの拡大にとどまらない。各社は自社ブランドのファン層を維持・拡大し、中古車市場での車両価値向上や、将来の新車購入につなげる戦略も視野に入れている。また、部品の長期供給を約束することで、旧車の走行継続を支援し、自動車文化の継承にも寄与する狙いがある。
しかし課題も多い。復刻には金型の起こし直しや新規開発コストがかかり、生産数量が限られるため採算が合いにくい。スバルのヘリテージサービスは当面、オンライン受注・生産方式を採用し、需要を見極めながらラインアップを拡充する方針だ。旧車ブームが続く限り、メーカー各社の絶版車支援は今後も競争と協調を繰り返しながら進化していくとみられる。