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令和8年熊本地震が発生した7月28日、TSMC(台湾積体電路製造)の熊本工場(JASM)がある熊本県菊陽町では震度5強を観測した。地震の影響で、同工場の第1工場は足元で生産を停止している。
TSMCの日本進出はこの数年の日本社会にとって大きな話題となっただけに、同工場の状況や半導体産業への影響が気になるところだ。熊本県内はもとより、関連産業が集積する九州全体にとっても、同社の動向は注視されている。
発災当日、TSMCは「工場施設の建物に対する被害点検も完了し、構造上の安全が確認されたため、順次操業を再開する」とメディア向けに明らかにした。翌29日には「電力・用水、安全システムも正常に稼働している」としつつ、「地震の揺れが比較的大きかったため、装置の調整作業に一定の時間を要することが予想される」と声明を出した。
30日には台湾・経済部(省)の龔明鑫(きょうめいきん)部長(大臣)がTSMCの熊本工場について「操業を一時停止して設備の点検を行っており、1日も早い操業再開を望む」と述べた。熊本など九州の半導体サプライヤー関係者は「装置の調整や洗浄などサポート業務の要請が相次ぎ、対応に忙殺されている」と話す。また、JASM関係者は「(生産再開)メドは未定」と話す。
もっとも、複数の半導体関係者やエンジニアはTSMC熊本工場が新しいうえ、免震・制震設備も整っていることから、装置や生産設備に被害はなく、装置の調整や洗浄さえ終わればすぐに平常化するとの楽観的な見通しを示している。工場の設備面での強さが、早期復旧への期待を支えている。