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宝塚歌劇団を退団後、高卒認定を取得して慶應義塾大学に入学。出産・子育てを経て8年半かけて大学を卒業した元娘役の彩月つくしさん。彼女の「学び直し」の歩みは、人生の転機における挑戦のリアルを浮き彫りにする。「宝塚を退団してから、学び直したいという思いが強くなりました」と振り返る。
彩月さんは宝塚時代、娘役として舞台に立っていたが、結婚・出産を機に退団。その後、子育てをしながら「自分に何ができるのか」と模索する日々を送った。「舞台に立つことがすべてだった自分が、母親になってから視野が広がりました」と語る。退団後に感じたのは、学びの不足。高校を卒業していなかったため、まず高卒認定試験に挑戦した。
高卒認定取得後、彩月さんは慶應義塾大学への進学を決意。幼い子どもを抱えながらの受験勉強は過酷だった。「子どもが小さい間は夜中に勉強するしかありませんでした。睡眠時間を削ってなんとか両立させました」。無事合格し、入学。しかし、大学では子育てとの両立に加え、同学年の学生との年齢差にも戸惑ったという。
それでも、彩月さんは学びの喜びを原動力に前進した。「社会学の講義で、自分が生きてきた世界とはまったく異なる視点に触れ、毎日が発見でした」。卒業までに8年半を要したが、夫や家族の支援を受けながら、ついに学位を取得。「卒業式では、自分がここに立っていることが信じられませんでした。娘も見に来てくれて、一緒に喜べたことが何よりの宝物です」と目を潤ませた。
「年齢や環境に関係なく、学びたいという気持ちがあれば道は開ける」と彩月さんは強調する。現在は学び直しの経験を生かし、講演活動や執筆を通じて自身の体験を伝えている。彼女のストーリーは、人生のどんな段階からでも新しい挑戦が可能であることを示している。