
老舗アパレル企業の三陽商会が、アクティビスト(物言う株主)から大規模な増配を求める株主提案を受けている。背景には、成長戦略をめぐる主張の違いがあり、同社の今後の経営方針が注目されている。
過去にも三陽商会は、あるアクティビストから自己株買いや身売りを迫られた経験がある。その際は経営陣が独立路線を選び、買収提案を拒否したが、今回の提案はさらに踏み込んだ内容で、株主還元の強化を求めている。
今回の株主提案では、年間配当を現在の約2倍に増やすことが要求されている。アクティビスト側は、同社が保有する現預金や不動産の有効活用が不十分だと指摘し、配当性向の引き上げを主張している。
三陽商会の経営陣は、成長投資とのバランスを理由に増配に慎重な姿勢を示している。同社はブランド強化や新規事業への投資計画を進めており、短期的な株主還元よりも長期的な企業価値向上を重視する立場だ。
株主総会での投票結果次第では、経営陣の交代や戦略転換もあり得る。市場関係者は、この株主提案が他のアパレル企業の事例とも比較され、今後のコーポレートガバナンスの行方を左右する可能性があると見ている。