
中国が在日米軍の三沢基地(青森県)や嘉手納基地(沖縄県)を念頭に無人機による攻撃訓練などを繰り返している可能性があることが、シンクタンク国家基本問題研究所(国基研)の分析で明らかになった。この事実は基地防衛の重要性を改めて浮き彫りにしている。特に青森県には米軍基地に加え、自衛隊基地や原子力発電所など多数の重要施設が集中している。周辺に存在する外国資本の施設が有事の際に妨害・破壊活動に悪用されるリスクが指摘され、その対策が急務となっている。
無人機攻撃の脅威を現実のものとしたのは、昨年6月にウクライナが実施した「蜘蛛(くも)の巣作戦」である。この作戦では100機以上の小型ドローンがロシア国内に持ち込まれ、大型トレーラーでロシア空軍基地近くまで運搬された。ドローンはロシア国内の複数の空軍基地に駐留中の戦略爆撃機など40機以上に損害を与え、その戦術は各国の注目を集めた。
中国が台湾有事を想定する場合、米軍の航空戦力を無力化する最も効率的な手段は、地上に駐機している戦闘機や爆撃機を破壊するか、滑走路を使用不能にすることだ。このため中国軍は無人機を用いた攻撃訓練を繰り返しているとみられ、在日米軍基地がその主要な標的となる可能性が高い。
国基研が令和6年に実施した調査によれば、当時青森県内には中国資本が関与する再生可能エネルギー発電所が約360カ所存在していた。これらの施設は通常時は発電事業を営む一方、戦時には基地周辺の監視拠点や破壊工作の前線基地として利用される懸念がある。
政府の脱炭素政策の推進に伴い、外資系の再生可能エネルギー施設は全国で増加傾向にある。特に中国資本の進出が顕著であり、青森県以外でも同様の重要施設周辺に外国資本の拠点が広がっている。国家安全保障の観点から、これらの施設に対する規制や情報収集体制の強化が求められている。