
奈良県平群町のメガソーラー建設現場で相次ぐ土砂流出事故。新設された罰則規定を受けた初の森林法違反告発へと発展し、住民の不安と行政・事業者の責任が問われています。
3回にわたって発生した土砂流出は、いずれも大雨時に起こり、敷地外の農地や水路に泥水が流れ込んだ。住民は「いつ大きな事故が起きてもおかしくない」と訴え、今年6月に奈良県警へ刑事告発を行った。対象は事業者と現場責任者で、森林法第10条の2に基づく開発許可違反が疑われている。
森林法は2023年の改正で罰則が強化され、無許可開発や不正行為に対して懲役や罰金が科せるようになった。今回の告発はこの新罰則が適用された全国初のケースであり、今後のメガソーラー規制の行方を左右する試金石として注目されている。
平群町は条例で開発行為の基準を定めているが、住民側は「行政の監視が甘く、事業者が計画通りに工事を進めなかった」と指摘。町議会でも問題が取り上げられ、町長は「再発防止に向けて指導を強化する」と述べている。
一方、事業者は「必要な許可は全て取得しており、土砂流出は想定外の集中豪雨が原因だ」と説明。しかし、専門家からは「事前の排水計画が不十分で、地盤調査も欠如していた」との指摘が出ており、司法の判断が待たれる。